系統用蓄電池事業の
実施プロジェクト
PROJECT STORY 03

1社単独で挑むという、
グループ初のチャレンジ

脱炭素の手段として用いられる再生可能エネルギー。
その中でも太陽光発電が主要な手段となっているが、
天候によって発電量が変動するという課題がある。
そうした中で、エムエル・パワーは系統用蓄電池事業に参画した。
1社単独で取り組むという初の試み、その実現までの道のりを説き明かす。

K・K
エムエル・パワー(株)
バッテリーグループ(出向) 
グループ長 ※取材当時
2023年中途入社(総合職)
K・H
エムエル・パワー(株)
バッテリーグループ(出向)
※取材当時
2023年入社(総合職)
J・T
エムエル・パワー(株)
バッテリーグループ(出向) 
課長 ※取材当時
2022年中途入社(総合職)
ストーリー写真

エネルギー分野のさらなる
事業領域拡大を目指して

系統用蓄電池とは、電気を各地へ送るための電力系統、具体的には送電網・配電網に接続して充電と放電を行う大型蓄電池のことを指す。エムエル・パワーはみずほリースの100%子会社で、これまでに複数のパートナー企業様とともに系統用蓄電池事業へ参画してきた。「積み上げてきた知見を活かして、次は単独事業で挑もうとなっていました。」とK・Hは言う。本プロジェクトにおける実務全般の担当で、みずほリースから出向し、土地選定の後の段階からプロジェクトの中心となって、EPCおよびメーカーやアグリゲーター、自治体との窓口業務や社内決裁などを主導した。
本プロジェクトは、2023年度から日本全国を対象に候補地の調査を開始。候補地として挙がってきたのは広島県三次市だった。「適切な広さがあり、送配電網への接続が確保できること、そして土地コストのバランスがよいことが決め手でした。」とJ・Tは語る。本プロジェクトでは、前職での電力売買の経験を活かし、市場動向の調査や事業計画の策定、収益性の分析などをサポートした。また、事業の初期投資資金となるCapexの低減を目的として、国産の系統用蓄電池を採用し、補助金事業に採択された。こうして、一つひとつ、パズルのピースを埋めていくようにプロジェクトが進むにつれて、チャレンジは着々と本格化していった。

ストーリー写真

自分を、メンバーを信じて
未知の領域へ踏み出す

「このプロジェクトを担当した当時、私は入社3年目でまだまだ経験が少なかったと思います。主担当として、膨大な書類作成や多種多様な関係者との調整をメインとなって担うプレッシャーはやはりありました。」とK・Hは本音を語る。ひと通りの流れは理解しているものの、何をどこまで詰めればよいか、手探り状態だった。まず思い浮かんだ必要な取り組みは、国内電力事業における需要・供給予測および動向、系統用蓄電池事業における運用が想定される卸電力市場、容量市場、需給調整市場調査。これだけでも必要になる書類はかなりの量になることは想像がつく。さらに、これらの調査結果を前提として本事業での運用方針も策定しなければならない。「系統用蓄電池事業は、日々変動する市場環境・動向に合わせた最適運用を通じて収入を得ていくため、収益の変動が大きい事業です。確定した要素が少ない状態で、いかに計画に説得力を持たせられるのか、日々頭を悩ませました。」とK・Hは語る。
「私はプロジェクトを統括する立場でしたが、正直なところ電力事業の深い知識があるわけではありません。会社としても、単独で取り組むのは初めてだから、判断に迷ってしまう状況は何度も発生しました。だから重きを置いたのは、『お二人に任せれば安心だ』と言う流れを作ること。補助金の採択や社内決裁が円滑に進むように、できる限り内容の解像度が高まるようアドバイスをして、社内でも補助金申請先でも『これなら実現できそう』と思ってもらえるレベルに持っていくことに力を注ぎました。」と、バッテリーグループマネージャーのK・Kの言葉は熱を帯びた。

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信頼の積み重ねが人を、
組織を動かす

「2029年の運用開始時における市場価格を正確に予測することは、この世界の誰にも不可能です。特に電力のマーケットは、よい方向に振れることもありますが、計画段階で頭をよぎるのは、悪い方に振れた時のことです。その正解がなく先行きは不透明な世界で、いかに信憑性のある事業計画のストーリーを構築し、社内の合意を得るか、K・Hさんとともに苦心しました。元々電力業界にいた自分は、もっと事業をつくることに関わりたいという思いからみずほリースへ入社したので、望んでいた仕事ができたという実感もあります。」とJ・Tは言う。
100売れると思っていたのに5しか売れない可能性もある。そのような不安と闘いながら、運用方針を策定していく。そんな困難に立ち向かい、仮説・検証を繰り返す二人のサポートに徹していたK・Kは「こうした補助金を申請する場合、地権者様との協議調整状況についても補助金交付審査において考慮される場合があります。その点、お二人は地権者である三次市様からの信頼を得るべく非常に丁寧なコミュニケーションを取っていました。そうした真摯な姿勢が、採択という結果につながったと思います。」と労った。

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EPILOGUE

リースという領域にとどまらない、新規事業開発として取り組んだ本プロジェクト。運用開始となるのは数年先であるため、計画の実現可能性を高めるためにできることはまだまだあるのではないかという気持ちに突き動かされ、稼働後の最適な運用方法にも既に目を向けている。このプロジェクトの取り組みで得た知見をモデルケースとして横展開することで、会社のプレゼンス向上へと結びつくことはもちろん、メンバー個々の価値向上にもきっとつながっていくはず。未開の領域だからこそ、自らが先陣を切って道を拓いていく。一人ひとりのそうした地道な挑戦の積み重ねが、みずほリースをさらなる高みへと導いていくことだろう。

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