みずほリース

PROJECT STORY 01

簡易審査を用いた
「協定リース」プロジェクト誰もがハッピーになれる、
これまでにない販売手法を

簡易審査を用いた「協定リース」は、販売手法の多様化を図りたいと考えるクライアント様のために生み出したスキームだ。
モノをどうやって売っていくか。それは企業にとっていつだって大きな課題となるが、
このスキームを使えば、スムーズにかつ大量にプロダクトを販売していくことができる。
ここで紹介するのは、そんな簡易審査を用いた「協定リース」をはじめて導入したプロジェクトだ。
なぜ課題を攻略できたのかに加え、今後の広がりについてをこのプロジェクトに携わった3名に聞いた。

PROJECT MEMBER
佐伯 誠
首都圏営業第三部 次長
2020年 キャリア入社(総合職)
前野 里奈
首都圏営業第三部
2021年入社(地域限定総合職)
佐々木 里紗
DXビジネス営業部 課長代理
2018年入社(総合職)

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クライアントの課題と
社会課題を解決する

東京都と神奈川県のクライアント様を担当する首都圏営業第三部の佐伯と前野は、とある大手企業様(以下、クライアント様)から、『配膳ロボットを売っていきたい』という要望を受けた。「配膳ロボットのメインターゲットは飲食店で、商品として取扱いをはじめてから2年しか経っていなかったことから、どんな不具合が出るかが分からなかったんです。」と、このプロジェクトを率いた佐伯は話す。さらに「また、市場としてもできはじめたところであり、価格帯に関しても会社規模の小さな中小企業が購入するには高いという課題もありました。」と、一緒にクライアント様へ同行していた前野が言うことを合わせて考えると、確かに配膳ロボットの導入を希望される企業(以下、エンドユーザー)が一括で購入するにはハードルが高いモノだ。しかし、クライアント様はこれを新しい柱にしていきたい考えを持っていた。
この配膳ロボットがあれば、人的なリソースを補うことができ、社会貢献につながる。さらにクライアント様にとっては、新たな販売戦略としてさらなる売上増加につなげていける。そんなクライアント様とエンドユーザーにとって、Win-Winの結果を目指して、まず佐伯が考えたのは、『ベンダーファイナンス』というリースのスキームだった。みずほリースが配膳ロボットをクライアント様から買い取り、エンドユーザーに貸すという図式だ。これなら、エンドユーザーは大きな資金を使うことなく配膳ロボットが使える。だが、そこには様々な問題があった。

02

大量かつ迅速に
リースを行うためのスキーム

通常、リース契約を結ぶ際は、慎重に審査を重ねなければならない。しかしながら、日本中に無数にいるエンドユーザーに配膳ロボットを届けるには手間がかかりすぎるため、事業として広げていくスピードが遅くなってしまう。まず、これが課題の一つになった。これに対して佐伯と前野が用意した提案が、佐々木が所属するDXビジネス営業部がつくりだした、簡易審査を用いた「協定リース」という仕組みだ。「これは、クライアント様から売り先のエンドユーザーの情報をいただき、簡易的な審査だけでリースを行えるようにするスキームです。リース業界では少額と言われる金額の商談を当社で大量に受け付けることで、当社としてはリスク分散を図りつつエンドユーザーに ファイナンス機能を提供し、クライアント様には商品の販売のみに集中いただくことができるようになります。」と佐々木が話すように、クライアント様の販売手法を多様化できる方法として考えたものだ。「これなら、クライアント様は手間をかけずにどんどんエンドユーザーに配膳ロボットを販売できると確信していました。」と、佐伯が言うように今回の要望に合致していると考えられた。
ただ、不安がなかったわけではないという。「少額の商談なので、その分、量が必要になります。大量にモノが動かなければ、みずほリースとしては赤字になってしまいますからね。私たちの部署としても新しい仕組みを広げていきたかったのですが、量を本当に確保できる案件なのかというところは不安でした。」と佐々木は当時を振り返った。

03

ぶつかるほどに磨かれる、
全体最適への答え

「確かに佐々木さんの懸念はもっともだと思いました。エンドユーザーは小さな店舗もあり、小さいということはそれだけリース料が回収できなくなってしまう可能性も高まる。案件量が少ないほど、そのダメージは大きくなりますから。でも、それでも保守的になっていては前に進めない。そんなふうに考えていました。」と前野は言う。首都圏営業第三部の考えと、DXビジネス営業部の考え。攻めの視点と守りの視点と言い換えてもいいかもしれない。そこが、このプロジェクトの大きなハードルになった。
「新しいことをはじめる時は意見の衝突は付きものです。でも、そこでお互いの意見を尊重しながら、解決策を見つけていけるところが、私たちのチームワークの強さだと思います。」と、佐伯は笑顔を見せる。「衝突はありましたが、簡易審査を用いた「協定リース」は、クライアント様にとっても、私たちにとっても絶対にいいものになると、その場の全員が思ってくれていたとも思います。その上での衝突だったので、むしろスキームに磨きがかかり、よりよいものになったのではないでしょうか。」と、佐々木も大きくうなずく。
そして、このプロジェクトは、みずほリースにおける初の簡易審査を用いた「協定リース」として、様々な知見を得ることができるものになった。クライアント様のニーズにいかに寄り添うか、その中で、自分たちがどれくらい成長できるのか。全体最適を考える過程を経験し、3人の表情はよりプロフェッショナルとしての矜持を感じられるようになった。さらにみずほリースの未来を広げたという観点では、まさに「ニーズをつなぎ、未来を創る」という経営理念を体現できるものになったことは間違いない。

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EPILOGUE

ベンダーファイナンスというスキームの場合、一般的には売主であるみずほリースのクライアント様が、エンドユーザーから決算書の回収など、必要書類をもらうやり取りが発生する。さらに今回の場合は、エンドユーザー数が多くなり、審査対象先が多岐に渡るため、その都度同じことをしなければならない。そのために人的リソースを割くのは非常に勿体なく、建設的でないといえる。そこをみずほリースの簡易審査を用いた「協定リース」を活用することで、決算書自体の徴求が不要となり、課題を解決できる画期的なものになった。これは配膳ロボットだけでなく、別のプロダクトにも展開できる仕組みである。エンドユーザーは気軽に最新のテクノロジーを使うことができるようになり、クライアント様は事業としての収益を上げることができる。誰もがハッピーになれるのだ。実際に多くのクライアント様の心を掴み、みずほリースの企業価値の向上にもつながっている。